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西表島(ゴリラ岩)
時間
釣り人
F先生夫妻
スタイル
カヤック
天候
晴れ時々スコール
気温/水温
℃/℃
風向き
一時強風
水面状況
小波
ついにカヤック最終日。西表島ではこの時期にだけサガリバナという植物が夜中に花を咲かせて、夜明けとともにその花がポツポツと川に落ち、流れてくるのがとても奇麗だということを聞いていたので、ぜひとも見て帰らねばと早朝カヤック計画を立てました。近くの川まで行くのにもカヤックでは時間がかかるので、明け方前4時に起きて・・・と頑張って4時に起きたのですが、ここは日本でも経度がややずれているので時差があった様です。あたりは海も空も真っ暗で何にも見えません。でもサガリバナのため・・・と勇気を出して出廷したのですが、数メートルで二人ともギブアップ。すぐにUターンして5時まで待ちました。うっすら夜が明けて来たので、地図上ではサガリバナが咲いているだろうと思われる川を目指して陸沿いにえっちらおっちら・・・しか し、40分ほど漕いでたどり着いた川ではサガリバナ無し。もう少し先の川も、滝があって気持ちはいいのですがサガリバナ無し。小魚が見えるのでルアーを投げてみるが反応無し。あれれ・・・。7時半の朝食に帰らないといけないので、途中でジギングもしつつちょうど7時半に帰ってきました。朝食を食べたら、すぐさま出発。今日は外海に面 した岬を越え、さらに行った所の「ゴリラ岩」 を目標に、行きはリーフ際をジギングしてゆっくりと進んで行きました。風に流されるのでジグザグに漕いでは釣り、漕いでは釣り。前日と同じく、色とりどりの根魚が釣れます。私は前夜の泡盛の余韻のためかやや船酔い。前日に大きな魚を釣ったという満足感も少しはあったので、のんびりと覗きメガネでカヤックの上から水中のサンゴや魚を鑑賞しながら釣りも楽しみました。そろそろゴリラ岩があるはず・・・と岬を曲がったら・・・出た!まさにゴリラ岩でした。そろそろお昼頃なのでゴリラ岩の近くで上陸してごはん、と言ってもカロリーメイト2本づつ。今度は戻りつつキャスティング。休憩していた浜の前は遠浅で、ポツポツ障害物もありさまざまな魚が釣れます。お 目当てガーラは出ずですが、今日はF先生が多種多様な魚を釣っております。そのまま、うまいこと帰る方向に流されながら沖に向かうと、いつの間にかとてつもなく奇麗な珊瑚礁 の上にいました。私はまた覗きメガネでひたすら鑑賞を楽しみました。そして、急にドーンと深いリーフエッジまで来ていたので、私が操作しつつ、リーフの外からやってくる大物が釣れやしないかとF先生があらゆる方向からルアーを投げますが何も無し。「さぁ、戻りつつガーラを狙おう。」ガーラが来るだろうと思われる条件の揃った浅瀬がひたすら帰り道に見えていたのでワクワクしていたのですが、なんともスゴい向かい風です。必死で漕いでようやく進む。ルアーを投げる余裕は無し。それでも大きなそうな魚がササーっ と逃げて行く姿を見てしまうと「ちょっとだけ」と投げてしまう。するとまんまと流し戻されて、またひたすら漕ぐ。向かい風に負けない様に必死で漕いでると後ろで1、2、3.........66,67,68......。「周りを見てたら進んでいない様な気持ちになる。とにかく100まで漕ぐんや」とF先生は完全に下向いて漕いでます。何とか山で風の影になる所までたどり着いた。はぁ〜〜〜もうヘトヘトの腹ペコペコ。ここからしばらくは緩やかな追い風によりのんびりと流れて行きながら、小さなのがポツポツ釣れました。途中、イダの浜に2時半頃上陸。小さな海の家でごはんを食べてたら、そこのおじさんは実は泊まっている宿の人で(昨日は会ってない)「昨日のガーラで、ごはん3杯食べたわ〜」って(嬉)。シュノーケルしながらサンゴ鑑賞して、「やっぱり今日は宿近くの昨日ガーラが釣れた所に取りあえず行ってしまおう!」と気を取り直して出発。最後の岬を曲がって外海を背にまっすぐ10分程こいでいけばそのポイントだというとき、向こうの空は真っ暗。これは・・・間違いなくスコールが来る、と思ったと同時にぽつ。ぽつぽつ・・・。そして風もだんだん強くなり・・・これは危ない、急いでゴツゴツの岸際に寄って緊急避難。ダイビングの船がその嵐の中、エンジン全開で立ち向かっているけど全く進んでない。私たちのような人力船で数秒避難するのが遅れてたら、エラい所に流されてしまってたかも・・・と思うとゾッとしました・・・。さすが沖縄、嵐は数分で去り、風も弱まったところで再出発です。でも本当に今日はつらい。 この数日間、毎日朝から晩まで座りっぱなしでカヤックを漕ぎ、そのうえ今日は早朝から、向かい風ばっかり。怖い思いもして、ボロボロの状態で何とかたどり着いたポイントでちょっと投げますが、残念、タイムアップです。港のスロープまで漕いで、二人とも立ち上がるのがやっとの状態で苔でニュルニュルで滑りそうになりながらカヤックを上げて、片付けしていると、後ろで「うぁっ」と嫌な声が・・・。瞬時に振り返るとF先生は真横に宙に浮かび、そのままドヒュ!!!という音を立てながら落下してしまいました。最初、F先生が後頭部までイッてしまったかと思い、どうやって病院へ運べばいいのか一瞬焦りましたが、肋骨や頭は大丈夫な様。でも、既にボロボロ状態だった所に、最後の一撃を受けて、しばらくF先生は動けなくなってしまいました。お気に入りの服はニュルニュルで汚れてしまい、ガーラも結局釣れず・・・。でも夕食の時に、お客のおじさん(地元出身者)が、昨日のガーラとアカジンのお礼と言って、 滅多に食べられない「ノコギリガザミ」をまるまる一匹ごちそうしてくれたのです。おお〜スゴい〜。おじさんはカナヅチで殻を割り、食べ方を教えてくれました。身は非常に濃厚でジューシー。ミソはうま味たっぷりなのがたんまりと詰まっ ていました。食べ終わった後はハエがくるのですぐさま港にまき散らし、そこに小魚がたくさん食べに来ます。その小魚をすくうつもりか、宿の奥さんが網を持って構えてます。というわけで、今日のいろいろ大変だったことはガザミの美味しさで吹っ飛びました。今回、初めて沖縄西表島へ来て、奇麗な海と空と山と魚と・・・ほんとに楽しいカヤック釣りができました。それもこれも、sumluresさま、道具を貸してくれた人たち、いろいろ教えてくれた人たち、現地で出会った人たちのおかげです、本当にどうもありがとうございました。はっきり言って、休暇のつもりが毎日釣りで忙しかった。いろいろ欲張って遊ぼうとするから、むちゃくちゃ重装 備になって重かった。それでもこんだけ楽しめたので全然良かったです。帰って来てから、もう釣りはしばらくエエかなと思うのかと思いきや、琵琶湖も気になるし、日本海も気になるし、なんだか外国の釣りもしてみたくなっています。どこで何が釣れるのやら・・・。考えているだけでワクワクしますね〜


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lure
FLASHBACK
釣果
fish
最大
cm


お二人が如何に精神的、肉体的にタフであるかという事がよく解りました。
西表の自然はゴリラを知っていたのか?
というくらいに良く出来ていてビックリです。
連載させていただき、ありがとうございました。

PS ハンチングなんかかぶらんとヘルメット、ヘルメット。