およそ18年前にサム山岡の手によって生まれた初代モデルからの
Slim sum seriesを制作者本人の解説付《「」内 》で紹介いたします。
まずはなんと言っても初代モデルから紹介。
手前が最初期に制作されたSlim sumで1986年作。
奥が翌年1987年に制作されたSlim sum。
いずれもサイズは95ミリ、ウェイトは7グラム前後(フック等含まず本体のみ)。
この時代のSlim sumで残っているのはこの2本のみ。

「初秋の早朝、出来立てのP9.5Sを持ち、友人とカヌーをビートルに積んで
琵琶湖の和迩川河口に出掛けたことを思い出します。
晴天にもかかわらず、P9.5Sで友人共々楽しい釣りが出来ました。
手前の最初期モデルは鉄筆で描いた顔のラインが次の年代の物とは違い、
裏側には山岡のサインがありません。」

こちらは本格的にハンドメイドを販売していた頃に制作されたSlim sumで
背中のウロコ模様がそれを物語ります。
製作期間は1988年~1989年製。

「確実に釣れるということで、
ファットペンシル(P10F)とスリムペンシル(P9.5S)が 生産の中心だった頃の物です。」

次は生産本数が少なかったオイカワカラー。
当然人気は高かったと思うが、手間が掛かるからあまり作らなかったのか?

「別にオイカワカラーが釣れると言う事もないのですが、
他のハンドメイドビルダーがスタンダードカラーとしていたので
僕もアワビ目にしたりして雄と雌を少量ずつ作っていました。
追い星も当然付けています。」

Slim sumのスモールサイズで70ミリ。
重量は3グラム(フック等含まず本体のみ)足らず。
かなり軽いので、どのようなタックルを想定して制作したのでしょうか。

「スリムペンシル(P8.5S)はアユの産卵期に面白い釣りが出来るので
スモールサイズならもっと面白いだろう作ってみましたが
軽すぎて飛ばない。だからほとんど使った事は無し。
スピニングタックルを使えばトラウトには面白いでしょう。 」

そしてこちらが今回発売になるSlim sum 85のOld model。
もうこの写真だけでもお気づきの方もいらっしゃると思いますが、
今回再販するSlim sum 85とはフォルムが若干異なります。
Old modelは更に細身です。
重量は4.5グラム前後(フック等含まず本体のみ)。

ニューバージョンのSlim sum 85と比べてみるとその形状の違いは
はっきりとお解り頂けると思います。
ニューバージョンの重量は5.0グラム前後(フック等含まず本体のみ)。
ではどうして変更したんでしょうか。
アクションの違いも含めて制作者本人に聞いてみましょう。

「かつてのスリムペンシル(P8.5S)は釣れるとしても遠くへ飛ばすのが難しかった。
特に今のタックルのライトトリップ&16lb.ラインで飛ばすのは無理があります。
“そりゃぁそうでしょう”と言われそうですが、
なんとか飛ばしたいとデザインに修正を加えました。
ウェイト量、位置、フックの位置も当然変更し、フックサイズも大きくした結果、
予想以上に飛ぶようになりました。
また、旧タイプよりも平打ちのアピール力が増して
ドッグウォークもし易くなりました。
今、僕は16lb.ラインでは動きが悪いことを承知で投げていますが、
無風であれば25メートル以上と言うところでしょう。
楽しく動かして釣りたい人は12lb.ライン以下にして下さい。
ロストや大物によるラインブレイクの心配がある人は
メーカー指定にかまわず飛距離、動きを犠牲に16ポンドラインをお使い下さい。
場所にもよりますが25メートル以上キャスト出来れば岸からでも何とかなります。
動きはスリムな形状ですから当然小幅なドッグウォークで
ダイブさせればフラットな側面がギラリ!!
ドッグウォークアクションはフラットサムより操作しやすく
ダイブ中のアクションはフラットサムより直線的となります。」

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